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スポークの組み方とスポークテンション

ペダルに踏力をかけたとき、スポークの張力は実際にどれくらい

増減しているのでしょうか。

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ハブが右方向にF1の力を加えたとします。

力がつりあうようにスポークの張力は増加しますが、

角度がついていますので F1とF3との合力F2´を考え、

このF2´とつりあうようにF2の分だけスポークの張力が

増加することになります。

F3はハブが中心方向に引く力になります。

実際は反力としてスポークに引っ張られることになります。

 

リムに加わる力を考えてみます。

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リムは増加した張力F2で引かれますが、角度がついていますので、

分力F4とFを考えます。F4はリムを中心方向に引く力で、

Fはリムを右に動かす力になります。

プッシュ側のスポークも同じように考えると、F2だけ張力が減少し、

Fの力でリムを動かそうとしていることになります。

 

ところで、実際F1の値はいったいどれぐらいになるのでしょうか。

インナー×ローで、ごっつい上りをわっしわっしとこいでいる状態で、

ペダルに加わる力は左右それぞれ最大100kgfぐらいでしょうか。

体重60kgの人が40kgの人をおんぶして階段を上るぐらいの感じです。

階段を上るときは片足ずつ力がかかりますのでこんなもんでしょう。

強い人ならもっといけそうですね。短時間なら150kgfを上回ることも

できるでしょう。 私には無理です。

で、ペダルに150kgfの力が加えられるとして、クランク長170mm、

インナー×ロー=34×25、ハブフランジのホールピッチ(PCD)

45mmとすれば、 150×170×25÷34÷22.5=833.3kgf

になります。

これをスポーク数で割ればスポーク1本あたりのF1が求められます。

ではスポークテンションの変化F2を求めてみます。

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角αの大きさは、スポーク数と交差数(2クロスとか3クロスとか、

または4本組み6本組みとかいうやつ)で決まります。

ハブフランジのPCDとかリムのERDには関係しません。

角αが決まるとスポーク長Lは、R=ERD/2、r=PCD/2とすると、

L=√(R^2+r^2-2RrCOSα)で求められます(ブレース角は

考慮していませんので実際のスポーク長ではありません)。

スポーク張力F2は、F2=F1/COS(β―90°)で求められます。

角βは、COSβ=(r^2+L^2-R^2)/2rLから求められます。

ペダル踏力150kgf、クランク長170mm、インナー×ロー=34×25、

ハブフランジのホールピッチ(PCD)45mm、ERD600mmで

計算してみました。ブレース角は考慮していません。

f:id:cs-hatano:20140604170310j:plainこれはあくまでも全てのスポークに同じ張力変動があるとした場合で、

実際は反フリー側のスポークよりフリー側スポークの張力変動のほうが

大きくなります。

手組みホイールで、テンションをおもいきり上げて組んだようなものですと、

少スポークホイールでは結構簡単に危険な領域に突入するのがわかると思います。

初期のスポークテンションは、高ければいいというものではなく、

張力の増加を見越して設定しなければなりません。

逆に、テンションが0になるといろいろとややこしいことが起こりますので

(詳しくは次回以降に)、低すぎるのもいけません。

おのずとその人に合ったスポーク数や組み方、スポークテンションなどの

適正な範囲が見えてくるのではないでしょうか。

 

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